パラワールドに載っていた名言集2010

パラワールド公認

  

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2010年2月号  (vol 189 )    
インストラクターの営業トーク「空飛ぶ道具の中では一番安い」に嘘はないにしても、
材質(主に布とヒモ!?)だけ考えると、かなり高い。
片岡義夫
校長
初心者のための
パラグライダー
基礎講座

1 プレ
パラグライダー
チェック      56P

そもそも、布にヒモがついているだけのモノで空を飛んでやろうなんてヤツは、変わった
人が多い。個性的というか、マニアックというか、濃いというか・・・。
映画「ライズアップ」に出てくるようなさわやか青年なんていないし、紳士淑女もほとんど
見ない。
 パラワールドの某ページで「良い先輩や仲間に恵まれて・・・」「いつも和気あいあい・・・」
などと書いてあるのは、変人同士が偶然気が合ったか、それぞれが多少我慢して合わせ
いるからどろう。実際、元いたクラブの人間関係がいやになって、単独行動をするパイロ
ットは少なくない。
 そしてその変なおじさんの頂点に立つのが、インストラクターだ。目に見えない上昇気流
を見つけて、雲低まで導いてくれたり、「もうすぐ強風が来るから降りた方がいいよ」と未
来を予見し、命まで救ってくれるインストラクターを、初心者は崇拝してしまう。
純粋に飛ぶことが好きなだけの世間知らずの彼らはいい気になり、パラ道と共にわがま
ま、自分勝手、独りよがり、女遊びを極めてしまう。まあ、医者にせよ政治家にせよ、
「先生」と呼ばれる輩の相手は大変なのである。

20数年のうちに機材の安全性や安全のための技術や知識レベルは上がったのに、
全国的に見た時、ここ最近も事故は減っていない。これは、グライダーが安全になり、
知識が氾濫していることに飛ぶ人が慢心し努力を怠り、意識レベルが低くなったことが
大きい。

片岡義夫
校長
初心者のための
パラグライダー
基礎講座

1 プレ
パラグライダー
チェック

          57P

サーマルソアリングは一種の心の状態でもある。
決して同じサーマルは存在しない。目に見えない謎を解きながら最速の上昇を獲得する
心の旅でもある。
 だからサーマルソアリングはこんなに楽しいのだ。
ブルース
ゴールドスミス
ブルース
ゴールドスミスの
フライトテクニック講座

vol 35
サーマルテクニック
          62P

地球は人間を必要としない、人間は地球を必要としている。
自然の中で生かされていることを感謝し。いつも謙虚に。
塩坂邦夫
さん
目差せ全国制覇!
つなげ!
フライヤーの輪
5順目      95P
2010年4月号  (vol 190 )    
確かにパラグライダーを楽しむために、経験の蓄積は欠かせない。しかしフライトの喜び
を技術や数字に求めたら、短期的に夢中になれたとしても、そのテンションを長い間持ち
続けることは難しい。
 全員が同じ方向を向くことを無意識のうちに強制していたのが、今までの日本のパラグ
ライダーではないだろうか。
 その水に合わないパイロットは、徐々に疎遠になっていく。20数年も経っているにも関
わらず、パラグライダー愛好者が蓄積されない一番の原因ではないだろうか。

パラグライダーの進化は高性能化の歴史でもあった。より高く、より遠く、より早くに・・・。
メーカーは開発にしのぎを削り、ユーザーもそれを求め、スクールはそれに応えた。
そして気付けばパラグライダーはうんとマニアックなスポーツになってしまったような気が
する。

小貝哲夫
隊長
おいでよ!
トレック&フライ
の世界へ    36P
私は、まだこれからの素晴らしいフライトのために、自分の健康、ましてや命を犠牲にす
る準備はない。
 これまで多くの墜落事故の話を聞くたびに、私は気持ちを引き締めてきた。自分が、楽
しく喜びにあふれたフライトと、命をも失う危険のある趣味という2つに挟まれた、細い稜
線の上にいるということを意識してきたはずだ。
 それなのに私は心のどこかで、また誰もが、事故はいつも「他人」に起こるものと考えて
いる。
 私は外科医として、事故のトラウマがPTSDを引き起こすことを経験的に知っていた。
しかし、それらが自分の身にふりかかってきたとき、経験はまったく役に立たなかった。
パラグライダーを諦めることも考えなくてはいけなかった。
クラウス
イルシック
トラウマの克服
          51P
テストパイロットを目差す私は、命を守るための教訓を授かりました。最後の手段のレス
キューパラシュートはひとたびオートローテーションとなり遠心力がかかると、投げられな
いこともあるということです。投下できても開かない場合もあります。つまり「パラシュート
は遠心力がかかる前に投下しないと役に立たない」のです。
命を守る秘訣は、遠心力(その他の重力)が強くかかる前にレスキューパラシュートを投
げてしまうことです。

モナコに集結したEDEL契約パイロット達のテストチームは、何の結果も出すこともでき
ずに解体していきました。チャンピオンになる資質のあるパイロットは当然自我が強く、
地道な共同作業のグライダー開発には向いていなかったのでしょう。

テストパイロットになるためには日々変化する風の中で飛び、グライダーから何かを感じ
るための感性を身に付けていくことが大事です。

扇澤 郁
さん
Ogi’s Eye 第2回
        54P
2010年6月号  (vol 191)    
152名の選手が、同じ目的で飛行していても行方が分からなくなってしまうのがクロスカ
ントリー飛行なのです。
 キャリアのある選手でも、高揚した精神状態(大会、記録狙い)では風の乱れた空域に
迷い込んでしまうことが避けられないのがクロスカントリー飛行なのかもしれません。
 しかし、何か対策を考えないと、夢のクロスカントリー飛行=冒険となってしまうのではな
いでしょうか?

単独でパラグライダーを行うと、簡単に行方不明になってしまうのはもうお分かりだと思い
ます。単独で飛行しているとすると、万が一アクシデントが発生してしまった場合、そのア
クシデントを誰かが見ている確率は相当低いはずです。ということは、一般的なフライトエ
リアでの飛行でも、単独の飛行は大きな問題が隠されているはずなのです。パラグライダ
ー飛行は単独で空に飛び出せばいつでも簡単に行方不明になってしまう可能性をはらん
でいるのです。
 パラグライダーはスキューバダイビングと同様にバディが必要なスポーツだと思います。
バディと一緒に飛び立ち、空中ではお互いの所在を常に確認できる範囲を飛ぶのが基本
です。グループは同じ目的で飛行し、共有している風の変化を確かめ合いながらソアリン
グを楽しみ、そして同じ場所に着陸して安全を確かめ合い、感じた風のことを語り合うス
ポーツではないでしょうか。

グループソアリングは難易度の高い飛行技術です。しかし、グループソアリングを極める
ことで風の変化を大勢で感じることができ、より安全にクロスカントリー飛行を楽しめるよ
うになるはずです。グループソアリングを目差すとパラグライダーが上手くなると言えるで
しょう。

日本の春はクロスカントリーの季節と思われがちです。しかし、大空高く舞い上がれば上
がるほど、地上の風は強く、難しく、自然の猛威を生身の体で感じてしまうのが春の風の
特徴です。
 パラグライダー飛行の最大のテーマはハッピーランディングにあるはずです。空の旅に
出かける条件は、無事に地上に生還できる能力を身に付けることです。
 風を読むことは、ソアリングスポーツを経験してしまった人間にとってもっとも興味深い
テーマと言えるでしょう。しかし風を読むことは、一人の人間の能力の限界を超えてしまっ
ている永遠のテーマとも言えるのです。

扇澤 郁
さん
Ogi’s Eye 第3回
        54P
先頭グループでスピード・フライできるならば、既にかなり上達したと言える。
コンペキャリアでも難しい局面で、多くのパイロットがこのレベルから脱して上へ行くことが
できない。つまり、先頭グループに離れずに飛行するだけで、そこから自分自身で判断し
リスクを冒しながらレースするレベルと脱却できないのだ。
 しかしこれでは、そこそこの成績を残すことはできても、レースに勝てる見込みはまずな
い。そして、自分より優れた選手たちの後を金魚のフンのように付いて飛び、自分では
先頭グループの成功に何ら貢献ぜず、彼らの判断や決定にただ乗りするような真似行為
は、コンペでは大抵軽蔑の的になる。
 やがて、遅かれ早かれ、それにより獲得した知識と自信を自分で使って、先頭グループ
が有利にレース運びできるように貢献すべき時が来る。そして今度は、あなたが真似をさ
れるようになるのだ。
ブルース
ゴールドスミス
ブルース
ゴールドスミスの
フライトテクニック講座

vol 37
競技戦略
          62P

自由に動くことに制限があるとしても、一つのサーマルで多くの優れたパイロットと一緒に
いれば、グループが上昇を逃すことは考えられない。レースに勝つORMがいつでも出せ
る準備ができていないのなら、グループに粘り強くついて行くことには価値がある。
 グループのレベルはそれを構成する選手のレベルと同じだ。コンペでの先頭グループ
は、上昇もトランジットも他のグループよりずっと速い。先頭グループの中の選手達も他
のグループよりずっと冒険的で、より多く探査するために、一番素早く最強のリフトを探す
ことができる。
 反対にスピードの遅いグループは「グループ・ドラッグ(グループで飛行することで減速す
ること)」と呼ばれるネガティブ影響に悩まされることがあr。このグループのパイロットは、
スキルも経験も劣るため決断力がなく、弱いリフトにいつまでも居据わり続け、トップアウ
トしても素早くサーマルを離れることができない。一旦ここに入ると、抜け出すことは非常
に難しい。
ブルース
ゴールドスミス
ブルース
ゴールドスミスの
フライトテクニック講座

vol 37
競技戦略
          63P

利害関係抜きの、老若男女、同一の趣味を話し合える関係というのは、なんとも言えず
良いですね。
渡辺文隆
さん
全国名物パイロット
列伝
おやじ万歳!
2010年8月号  (vol 192)    
もし、ひとつのメーカーだけが支配的になり、似たような解決策を適用する以外に、
同等の競争力を持つための他の解決策がないとすれば、僕らもまたリジッド化をするかも
しれない。望まないことは、スタート時点から追加の制約要素を持ち込もうとしたり、
パラのシンプルさを失くしたり、パラを万人のものではなく、一部のエリート主義のものに
しようとする人たちの仲間にならないことだ。なぜなら、このようなことがハングを殺したこ
とを僕たちはよく知っているからだ>
ヴァレリー
チャプス
ヨーロッパ選手権で
徹底チェック!
リジッド×2列×
最新コンペ機
          21P
長続きするモチベーションは、単純に風を読むことが面白いからでしょう。
風が読み切れてしまえば、このスポーツは面白くないものとなってしまいます。
100%読みきれない自然の摂理があるからこそ、ドラマがあり、面白いスポーツと
なり得ます。
扇澤 郁
さん
Ogi’s Eye 第4回
世界最強の
パイロットを決める
大会、
ワールドカップに
出続ける異議とは

        55P
2010年10月号  (vol 193)    
誤解を恐れずに言うならば、実はグライダーがミスや操作の遅れを許容してして飛ばせて
くれている状態であるのに、自分のテクニックで飛んでいると錯覚しているのだ。
そうして時に技量の限界を超えたり、不適切な対応をしてしまうと、それまでマイルドであ
ったはずのグライダーは、途端に手をつけられない代物に変身してしまう。
 特にハイパフォーマンスモデルではその傾向が顕著に表れる。そうなったとき、たとえば
ベテランパイロットであればこれまでに不安定なグライダーに対応するために培われてき
た反応や操作で、何とか切り抜けられるかもしれない。それが、安定性と許容度の高い
グライダーに守られてステップアップしてきたグライダーにとっては、まったく未知の領域と
なってしまう。もちろん、いくら数々の修羅場を越えてきた自負を持つベテランといえども、
いつしか今のグライダーの許容範囲に慣れているとしたら、同じ話。
ハイパフォーマンスに見合った経験と技量、正しい使い方の知識が今まで以上に重要に
なっている。
 そもそも、むやみにハイパフォーマンスクラスにステップアップすることに意味はあるの
か。ひと昔前に幅を利かせていた、「高性能機に乗っているほど上手い」という風潮はか
なり薄れてきてはいるが・・・・・・。
  最新フライトの
基礎知識2010
          25P
アキュラシーに夢中になったことで、忘れてしまったことを思い出すことが多い。
スタンディングポジションだったり、片足で駆け抜けるランディングであったり、横着してや
らなくなったことばかり。
みんなもある時期にアキュラシーをやってみたら良い。かならずきづきがあるはず。
菊田高司
さん
今日から始める
アキュラシー競技
          39P
今、クロカンの大会にに夢中になっているパイロットも、たかがターゲットと思わないで、
一度アキュラシー競技に出場してほしい。
まったく違う魅力にあふれている。始めたばかりの人には、誰でもできる競技だから、友
だちになってワイワイ盛り上げていこう!

自分がゼロを踏めば絶対に負けない。周囲は関係ない。その緊張感がたまらない。

菅野剛広
さん
今日から始める
アキュラシー競技
          39P
クロカンの大会は競い合っているので、常に周囲に敵がいる。でのアキュラシーは違う。
秘密のことは教えないけど、誰でもウェルカムだよ。
文字英彰
さん
今日から始める
アキュラシー競技
          39P
アキュラシーは性別や年齢、体格などのハンデが何もない。非力な女性でも、自分が頑
張れば男性パイロットの中に入っていけるし、優勝だって夢じゃない。
完璧に平等な競技だと思う。
菊田久美
さん
今日から始める
アキュラシー競技
          39P
最近は、スランプを感じたら基礎練習を積むように心がけています。また、グライダーが
変わった時なども基礎練習を充分に積むようにしています。
 ただし、基礎練習向きコンディションは早朝に限られます。パラグライダーが上手くなり
たいときは、早起きすることが大切です。パラグライダーでも早起きは三文の得と言える
でしょう。

昨今のパラグライダーは上手くできていてブレークコードを引けばそれなりに旋回してくれ
ますので、実は正確な旋回技術をしっかりと習得しているパイロットは、残念ながら数少
ないのが現状です。上昇気流の中では翼が加速傾向にあり旋回しやすいため、自分が
ちゃんと飛べていると勘違いしているわけです。私は、彼らのことを上昇気流限定パイロ
ット(限定らいせんす)と呼んでいます。
 彼らに朝一番の安定した気流の中で、気持ちの良い遠心力のかかったバンク一定の
360度旋回をやってみてもらうと、ほとんどのパイロットがバンクを維持できていないこと
とが、私の統計で分かっています。

扇澤 郁
さん
Ogi’s Eye 第5回
条件が変わると
飛べないのは

限定パイロット
スランプを感じたら
早朝練習を!
        54P
「これほど天気に左右される遊びは他にはない」と言われる程、パラやハングの世界では
天気の変化に敏感にそして柔軟な対応を迫られます。が、それと同時に自然の流れを肌
で感じて、自然の大きさに感動したり、一緒に流れている充実感を味わったり、他では体
験できないようなことに出会うことができます。それが何より、おもしろいのですよね。

飛び始めた頃に教わった「見てればわかるよ」という言葉が、今少しわかるような気がし
ています。きっと自然の流れにはある程度法則のようなリズムがあって、そのリズムみた
いなモノをイメージできた時に、自然の流れと一緒にいる感覚があるのかな?

西野力也
さん
天気の読み方、
空の飛び方
第5回
空を眺めて風を呼ん
でイメージする
          60P
せっかく動力を持たずに、不便に飛んでいるのですから、とことん不便で行きたいな〜

空を眺めて風を読んでイメージする。そして飛び出て行って自分の読みが当たっていたり
したら、それこそ自然と一帯になれる瞬間ですよね。
 こんなことを何年やっていても同じ風とは出会わないのだから、こんな楽しい遊びはやっ
ぱり他にはないですね。

西野力也
さん
天気の読み方、
空の飛び方
第5回
空を眺めて風を呼ん
でイメージする
          61P
「大自然の中で自分は塵に等しい」ということをパラグライダーに学び、そして飛ぶ程に深
く実感している。
高見政雄
さん
おやじ万歳!
          85P
2010年12月号  (vol 194)    
逆境は私の大好物。これが強いモチベーションとタフな精神の源となって、私を導いて
くれるはず。
福岡聖子
さん
クロカンコンペに
復活した
アレックス・
フォッファーの理由と
女子優勝と断然
強くなった福岡聖子
の秘密は?
           9P

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